兄弟を遊びに誘うのと同じ感覚で、飼い主を誘っている
新聞を読もうとしていると飼い猫がやってきて、新聞紙の上にどかっと身体を投げ出して、仰向けにゴロンと転げてみせることがある。新聞を読むのにじゃまになるからどけようとすると、今度はその手にちょっかいを出してくる。『ちょっとあっち行っててね』、と追い払ってもすぐさま戻ってきて、ゴロンゴロンの繰り返しになってしまう。
こんな風に、寝転がってお腹を見せてくるのは、子猫のころに兄弟たちを遊びに誘うと気にしていたポーズ。『僕にかまって!』と訴えているのだ。猫は構われすぎるのは嫌いだが、無視されるのはもっと嫌い。『ちょっと、何なの?』と不審に思い、もっと構ってよ!とアピールしているのだ。
まだ、読書やパソコンでの作業は、猫から見ればじっとしているだけのように見えている。『ヒマなら遊んで!』とお誘いしている。そんな時に、飼い主が手で追い払うようなしぐさを見せると、猫にとっては遊んでくれるんだ!と解釈しているので、喜んで尚いっそうじゃれついてくることになる。こんな時は『今はダメ!』と言い聞かせるよりも、ちょっと遊んであげよう。そうこうしているうちに、飼い主のほうが本気になってきた頃には猫のほうがもう飽きてきている。そんな気まぐれが猫らしさというものなのかも。
寝転んでお腹を見せているのは子猫時代に兄弟たちを遊びに誘っていたポーズ。
猫にとっては飼い主にちょっと遊んでもらえたら気が済むものだ。